目的に合わせた分数の分解

【問題】
12.5%の食塩水10kgからxkgをとりだし、残りに水を入れ、もと通り10kgにする。つぎによくかきまぜてからまたxkgをとり出し、残りに水を入れて10kgにしたら濃
度が4.5%になった。このときのxの値として正しいものは次のうちどれか。
1, 1
2, 2
3, 3
4, 4
5, 5

【回答】
こんな計算は、ストンと落ちるでしょうか?

2回で、濃度が、
4.5%/12.5%=9/25
9/25倍になったので、
1回あたりでは、
9/25=(3/5)^2
3/5倍になった。

濃度が3/5倍になったのは、
全体の2/5倍の食塩水、
10kg×2/5=4kg
を取り出したからである。

4kg。

【おまけ】
実際の濃度の変化は、
12.5%×3/5=7.5%
7.5%×3/5=4.5%
もう一回したら、
4.5%×3/5=2.7%。

大抵の問題は、分数をどう処理するかという問題になります。

はじめは、xkg,
2回目は、2xkg,

のような問題もできます。
目的に合わせた分数の分解が必要になります。

10%が7.2%になったなら、
7.2%/10%
=72/100
=(9/10)(8/10)
=(1-1/10)(1-2/10)
x=1kg

20%が11.9%になったなら、
11.9%/20%
=59.5/100
=(8.5/10)×(7/10)
=(1-1.5/10)(1-3/10)
x=1.5kg

こんなのが出てくると、びっくりしてしまうかもしれませんが、
15%を捨てるのが、一番厄介な数値になります。

分母を100や1万にして、
分子をどうするか考えるのです。

でも、出題するためには、整った数値が必要なので、
大抵は、10%~50%程度の答えです。

16%が9%になったとかです。
9/16=(3/4)^2
ああ、1/4を捨てたのだな、とかいったところです。

取り出した割合をAとして、二次方程式で書けば、
12.5%(1-A)^2=4.5%
(1-A)^2=9/25
(1-A)^2=(3/5)^2
1-A>0だから、
1-A=3/5
A=2/5

重さをAkgとすると、式の姿がやや複雑になります。