2y<200という変域を絡ませた出題は初めてでした。

A,B 2 つのビーカーがあり,Aには4%の食塩水が200g,Bには7%の食塩水が300g入っている。今,A,Bから同量の食塩水をとり,Aの分をBに,Bの分をAに入れるという。操作を,はじめの2回はygずつ,あとの2回は2ygずつ合計4回行って食塩水の濃度を調べたところ,両ビーカーの濃度は等しかった。考えられる yの値をすべて求めよ。( 二回目と四回目には初めて濃度が同じにならない(一回目に同じになって二回目も同じ、または三回目に同じになって四回目も同じになる)らしいのですが、その理由も分かりません。

【解答】
yg(2y<200)を入れ替えて、濃度が等しくなったとすると、
2つのビーカーの4%と7%の食塩水の混合比は等しいから、
(200-y):y=y:(300-y)=200:300g=2:3
2y=3(200-y)
2y=600-3y
5y=600
y=120
これは、2y<200に反するので、
2y=120
y=60

1,2回目の60gを入れ替える操作では、濃度は等しくならない。
3回目の120gを入れ替える操作で、濃度は等しくなる。
3回目に等しくなったので、4回目は、何gを入れ替えても濃度に変化はない。

【検証】
食塩の重さの推移は、
200g×4%+300g×7%
=8g+21g
=(5.6g+2.4g)+(4.2g+16.8g)
=(5.6g+4.2g)+(2.4g+16.8g)
=9.8g+19.2g
=200g×4.9%+300g×6.4%(1回目の操作終了)
=(6.86g+2.94g)+(3.84g+15.36g)
=(6.86g+3.84g)+(2.94g+15.36g)
=10.7g+18.3g
=200g×5.35%+300g×6.1%(2回目の操作終了)
=(4.28g+6.42g)+(7.32g+10.98g)
=(4.28g+7.32g)+(6.42g+10.98g)
=11.6g+17.4g
=200g×5.8%+300g×5.8%(3回目の操作終了)

300~400題の食塩水の混合問題を解いてきましたが、2y<200という変域を絡ませた出題は初めてでした。
(200-y):y=2:3という発想で解かずに、始めから計算で追う方法では、解にたどり着けないと思います。
「考えられる yの値をすべて求めよ。」というのは、意地悪ですね。