多くの場合、残念ですが…。

A:7%,800g B:5%,1200gから同じ量の食塩水を交換して、等しい濃度にする。(1)300gの交換ではBは何%になるか?(2)等しい濃度にするには、何gを交換すればよいか?

回答

(1) 7%を300gと、5%を900gとを混ぜるので、

7%と5%を1:3の割合で混ぜるから、

(7+5+5+5)/4=5.5(%)

 

(2) 等しい濃度は、 7%と5%を2:3の割合で混ぜるから、 (7+7+5+5+5)/5=5.8(%) である。

 

さて、Bの濃度は、Aを300g混ぜることで、5%から5.5%まで、0.5%高くなった。

0.8%高くするには、8/5倍の 300g×(8/5)=480g の交換が必要。(終わり)

 

この回答は、あまり書かれていないと思います。

私が気が付いたきっかけは、高校生向けの漸化式を用いたn回交換した時の各濃度がどのように平均濃度に近づいているかを観察したことです。

濃い方からも薄い方からも、同じ割合で、平均濃度に近づいていくことが、

 

n回目の濃度=平均濃度+(初めの濃度ー平均濃度)×(有理数b/a)^n

 

この式に、その様子が表れていますね。

簡単に書くと、

「混ぜた量の、必要量に対する割合は、実際に近づいた濃度の、近づけたい濃度に対する割合に等しい」ということです。

 

今回の例では、

300g:□g=0.5%:0.8%=(5.5%-5%):(5.8%-5%)

ということです。

まともに書くと、大変な手間がかかりますが、冷凍食品やレトルト食品は、手間が何十分の1で済むように、この式を使うと、数秒で済みます。

 

もちろん、(1)の結果を使わなければ、

積/和 (800×1200)/(800+1200)

=800×1200/2000

=4×120

=480

で終わりです。

800×(3/5)=1200×(2/5)と同じ式です。

 

理由は、多くの小学生には理解できないと思うので、書きません。 天秤算と同様に、ブラックボックス(理由は分からないが使えば求められる)でいいと思います。中3の二次方程式の解の公式のようなものです。 分かる人には教えてよいと思いますが、分からない人には分からない、という厳しい力の限界がありますからね。

 

私も、微分方程式を使うような食塩水の問題はできませんが、小中程度の食塩水の問題でしたら、ほぼ理解しています。

 

みんなで、小中学生の頭をほぐして、柔軟にしましょう。

多くの場合、頭の良い人は、体制側に付いてしまい、残念ですが…。