3%5%8%から6%を作る。

【問】
算数の問題を教えてください。
3%5%8%の食塩水を混ぜ、6%の食塩水350gを作る。5%と8%の食塩水を同じ量混ぜるとき、5%の食塩水を何g混ぜることになるか。
 答え、150g
 
【解】
5%と8%を0gずつ混ぜるとすると、
3%は350gになるので、
食塩の量は、
350g×3%=10.5gで、
350g×6%=21g
に、10.5g足らない。

そこで、5%と8%を1gずつ増やすと、3%は2g減るので、
食塩は、0.05g+0.08g-0.06g=0.07g増える。

10.5g増やすためには、
10.5g÷0.07g=150(倍)の150gを増やせばよいから、150g。

式をつなげてみると、
1g×(10.5g÷0.07g)
=1g×[(21g-10.5g)÷{1g×(5%+8%-3%×2)}]
=1g×[(350g×6%-300g×3%)÷{1g×(5%+8%-3%×2)}]
=1g×[350g×(6%-3%)÷{1g×(5%+8%-3%×2)}]
=1g×350×(6%-3%)/(5%+8%-3%×2)
=350g×(6%-3%)/(5%+8%-3%×2)
=350g×(6%-3%)/{(5%-3%)+(8%-3%)}

Ag,a%,b%,c%d%で置き換えると、
Ag×(d%-a%)/{(b%-a%)+(c%-a%)}

ごちゃごちゃしたので、単位を取って、
A(d-a)/{(b-a)+(c-a)}

ということは、計算する前に、
3%,5%,8%,6%の濃度を3%を基準として表すと、
0%,2%,5%,3%となり、
つまりa=0となるので、式が短くなり、
350g×3/(2+5)=150g
でよいということになる。
 
【2021年3月の私の回答】
3A+5B+8C=6(A+B+C)…①
A+B+C=350…②
B=C…③
 
①を変形して、
3(A+B+C)+2B+5C=6(A+B+C)
2B+5C=3(A+B+C)
②③を代入して、
7B=3×350
B=3×50=150

技巧的な、余りに技巧的な

【問題】
10%の食塩水と30%の食塩水を混ぜて25%の食塩水を作ろうと思いましたが、間違えて分量を逆にして混ぜてしまいました。このとき、何%の食塩水ができますか

【解】
【1とにかく急ぎたい場合】
10+30-25=15
15%

【その理由、Cを未知数とする一次方程式】
「10%の食塩水Agと30%の食塩水Bg」を混ぜて、「25%の食塩水(A+B)g」を作るとき、「」内の食塩の重さは等しいから、
Ag×10%+Bg×30%=(A+B)g×25%
10A+30B=25(A+B)…①

間違えて分量を逆にして混ぜて出来た濃度をC%とすると、
30A+10B=C(A+B)…②
①+②は、
(30+10)(A+B)=(25+C)(A+B)
30+10=25+C
15=C
15%

【2普通に技巧的な式の変形】
間違えて分量を逆にして混ぜると、
30A+10B
=(40A+40B)-(10A+30B)
①より、
=40(A+B)-25(A+B)
=15(A+B)
15%の食塩水ができる。

【3いかにも技巧的で美しくない式の変形】
10A+30B=25(A+B)…①
10A+30B=25A+25B
5B=15A…③

間違えて分量を逆にして混ぜると、
30A+10B
=10(A+B)+20A
=10(A+B)+5A+15A
③より、
=10(A+B)+5A+5B
=10(A+B)+5(A+B)
=15(A+B)

いろいろ書きましたが、
10+30-25=15
15%が最強。

比で解くと簡潔な問題。

【問8】
Aの容器には12%の食塩水がa(g)、Bの容器には8%の食塩水がb(g)、それぞれ入っています。Aの容器に入っている食塩水の半分を容器Bに入れたら、9%の食塩水800gできた。
 
【解8】
12%と8%を、ag:bgで混ぜると、9%になるから、
(12a+8b)/(a+b)=9
12a+8b=9a+9b
3a=b

a+b=a+3a=800だから、
4a=800
2a=400
b=600

400g,600g
 
【問9】
容器Aにはx%の食塩水400g、容器Bにはy%の食塩水500gが入っている。
容器Aから100gを取り出し、容器Bに入れてかき混ぜる。
容器Bから200g取り出し容器Aに入れてかき混ぜると、容器Aの濃度は4%、容器Bの濃度は7%になった。
 
【解9】
x%,y%を100g:500g=1:5で混ぜると7%になり、
x%,7%を300g:200g=3:2で混ぜると4%になるから、

(x+5y)/(1+5)=7
(3x+2×7)/(3+2)=4

簡単にして、
x+5y=42…①
3x+14=20…②

②より、
x=2
これと①より、
y=8
2%,8%
 
【2021年3月の私の回答】
12A+8B=9(A+B)…①
A+B=800…②
 
①を変形して、
4A+8(A+B)=9(A+B)
4A=A+B
4A=800
2A=a=400
B=800-A=800-200=600
400g,600g
 
 
 
x=3A,y=3Bとおく。
400g×x%+500g×y%
=4x+5y(以下の式の単位はg)
=12A+15B
=9A+(3A+15B)
=(9A+A+5B)+(2A+10B)
=(10A+5B)+(2A+10B)
=500g×4%+400g×7%
=20+28
 
10A+5B=20…③
2A+10B=28…④
これを解いて、
10A+5B=20
A+5B=14…⑤
9A=6
3A=x=2
 
⑤×3
3A+15B=42
2+15B=42
15B=40
3B=y=8
2%,8%
 
(今の私の発想では長くなった)
 
 

「天秤算」なら、(17-A):(B-17)=5:3=5c:3cとおいて。

【問】
食塩水Aと食塩水Bの濃度比は3:5である。食塩水Aと食塩水Bを3:5の割合で混ぜ合わせると、17%の食塩水ができる。このとき、食塩水Aの濃度は何%か。
こちらの問題を数直線法で解くことは可能でしょうか?また、数直線法で解くとしたらどのような解き方になるのかどなたか教えてください。
【解】
「数直線法」が良く分かりませんが、「天秤算」のことなら、
「食塩水Aと食塩水Bを3:5の割合で混ぜ合わせると、17%の食塩水ができる」から、
(17-A):(B-17)=5:3=5c:3cとおいて、
A=17-5c
B=17+3c
とする。

「食塩水Aと食塩水Bの濃度比は3:5である」から、
(17-5c):(17+3c)=3:5
3(17+3c)=5(17-5c)
(3^2+5^2)c=17×(5-3)
(9+25)c=17×2
34c=34
c=1

A=12
B=20

食塩水Aの濃度は12%

濃度差=4%×(1/5)^n

【質問】      
12%600gの食塩水Aと8%200gの食塩水Bが有り食塩水AからXgの食塩水を取り出して食塩水Bに混ぜ合わせてそこからXgの食塩水を取り出して食塩水Aに混ぜ合わせてもう1回この動作を繰り返したら食塩水Aの濃度が11.04%になり食塩水Bの濃度は10.88%になった。Xの値を求めよ。
【回答】
始めの12%-8%=4%の濃度差が、
2回の操作で、11.04%-10.88%=0.16%へと、
0.16%/4%=16/400=4/100=0.04倍になっているので、
1回の操作では、(√0.04=)0.2倍になるから、…(*)
1回目の濃度差は、4%×0.2=0.8%になっている。

各回の操作後の、それぞれの食塩水と平均濃度11%との差は、
(12%-11%):(11%-8%)=1:3になっているので、
始めの濃度差=Aの濃度ーBの濃度=12%-8%=4%
1回後の濃度差=Aの濃度ーBの濃度=11.2%-10.4%=0.8%(=4%×0.2)
2回後の濃度差=Aの濃度ーBの濃度=11.04%-10.88%=0.16%(=0.8%×0.2)=4%×0.2^2

1回目の操作後、Bの濃度は、10.4%だから、
12A+8B=10.4(A+B)
12A+8B=10.4A+10.4B
1.6A=2.4B
2A=3B
A:B=3:2=300g:200g
というわけで、300gと判明した。

4行目は理由が分からないでしょうが、そうなっています。
これは、中学の教科書の数学ではないです。

要約すると、
n回後の食塩水Aの濃度=11%+1%×(1/5)^n
n回後の食塩水Bの濃度=11%-3%×(1/5)^n
だから、濃度差=4%×(1/5)^n
ということです。

実は、
1/5=(200g×300g)/{600g×(200g+300g)}です。
この辺は、高校で漸化式を勉強すると解ります。

【濃度の変化を見て下さい】

【問題】
濃度20%の食塩水Aが100gがある。
Aからxgの食塩水を取りだし、xgの水を入れてよくかき混ぜる。
次に、Aから2xg食塩水を取りだし、4xgの水と混ぜて食塩水Bをつくると、その
濃度は5%になった。
xの値を求めなさい。
答え 25g
どうやって計算したらこの答えが出るのかわかりません。詳しく考え方も含めて教えてください。
 
【濃度の変化を見て下さい】
20%の食塩水100gからxgを取りだし、
20%×(100-x)/(100-x)

xgの水を入れてよくかき混ぜる。
20%×(100-x)/(100-x+x)

2xg食塩水を取りだし、
20%×{(100-x)/(100-x+x)}×{(100-2x)/(100-2x)}

4xgの水と混ぜ、
20%×{(100-x)/(100-x+x)}×{(100-2x)/(100-2x+4x)}

5%になった。
20%×{(100-x)/(100-x+x)}×{(100-2x)/(100-2x+4x)}=5%

【後は計算】
{(100-x)/100}×{(100-2x)/(100+2x)}=5%/20%
(100-x)(100-2x)/100(100+2x)=1/4
4(100-x)(100-2x)=100(100+2x)
(100-x)(100-2x)=25(100+2x)
(100-x)(50-x)=25(50+x)
5000-150x+x^2=1250+25x
x^2-175x+3750=0
(x-25)(x-150)=0
2x<100より
x=25

2y&lt;200という変域を絡ませた出題は初めてでした。

A,B 2 つのビーカーがあり,Aには4%の食塩水が200g,Bには7%の食塩水が300g入っている。今,A,Bから同量の食塩水をとり,Aの分をBに,Bの分をAに入れるという。操作を,はじめの2回はygずつ,あとの2回は2ygずつ合計4回行って食塩水の濃度を調べたところ,両ビーカーの濃度は等しかった。考えられる yの値をすべて求めよ。( 二回目と四回目には初めて濃度が同じにならない(一回目に同じになって二回目も同じ、または三回目に同じになって四回目も同じになる)らしいのですが、その理由も分かりません。

【解答】
yg(2y<200)を入れ替えて、濃度が等しくなったとすると、
2つのビーカーの4%と7%の食塩水の混合比は等しいから、
(200-y):y=y:(300-y)=200:300g=2:3
2y=3(200-y)
2y=600-3y
5y=600
y=120
これは、2y<200に反するので、
2y=120
y=60

1,2回目の60gを入れ替える操作では、濃度は等しくならない。
3回目の120gを入れ替える操作で、濃度は等しくなる。
3回目に等しくなったので、4回目は、何gを入れ替えても濃度に変化はない。

【検証】
食塩の重さの推移は、
200g×4%+300g×7%
=8g+21g
=(5.6g+2.4g)+(4.2g+16.8g)
=(5.6g+4.2g)+(2.4g+16.8g)
=9.8g+19.2g
=200g×4.9%+300g×6.4%(1回目の操作終了)
=(6.86g+2.94g)+(3.84g+15.36g)
=(6.86g+3.84g)+(2.94g+15.36g)
=10.7g+18.3g
=200g×5.35%+300g×6.1%(2回目の操作終了)
=(4.28g+6.42g)+(7.32g+10.98g)
=(4.28g+7.32g)+(6.42g+10.98g)
=11.6g+17.4g
=200g×5.8%+300g×5.8%(3回目の操作終了)

300~400題の食塩水の混合問題を解いてきましたが、2y<200という変域を絡ませた出題は初めてでした。
(200-y):y=2:3という発想で解かずに、始めから計算で追う方法では、解にたどり着けないと思います。
「考えられる yの値をすべて求めよ。」というのは、意地悪ですね。